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班長・職員が語る「学生寮の今」

(京都産業大学新聞227号1面掲載)


 本学には、大学に近い場所に位置する男子寮の「追分寮」と鴨川畔に位置する女子寮の「葵寮」二つの学生寮がある。いずれの寮も、これまで多くのOB・OGを輩出してきた伝統ある寮だ。今回、それぞれの寮の班長と職員に、学生寮の現状について語ってもらった。

 

 本学の学生寮はどちらも百名以上の学生が、一つ屋根の下で共同生活を営んでいる。その為、寮に入って良かった点について、複数の班長から「友達が増えた」といった声が上がった。葵寮の渡邉班長は「違う学部の人との繋がりができたことが嬉しかった」と語った。

 

さらに、寮生同士の親睦を深めるために、追分寮では、寮祭や隣に位置する「国際交流会館」の留学生との交流会、葵寮では、運動会やクリスマス会などのイベントが開催されている。

 

追分寮職員の山本さんは「寮の雰囲気は例年と変わりなく良くて、寮生は班長の影響からかメリハリをもって過ごしている」と語った。追分寮の伊達班長からは「自分の班員は、毎月お誕生日会を開くほど仲が良くて驚いている」といった寮内の雰囲気の良さが伝わってくる言葉を述べてもらった。

 

既に決まっている来年度の班長の人たちに対して、葵寮の古谷班長からは「アットホームな寮にしてほしい」班長全体や職員から「今のような良い雰囲気の寮を維持してほしい」と激励の言葉が贈られた。

 

 しかし、良い雰囲気の共同生活も、楽しいことばかりではなかったという。追分寮の早瀬班長は「毎朝のラジオ体操がしんどかった」と語った。そして班長全体からは「門限が厳しかった」といった言葉がでてきた。この言葉に対して葵寮職員の井上さんは「確かに、規則や門限など寮にはルールがあるのに対して、大学生というのは自由な存在です。ここで自由について考えてほしい。寮生活では『秩序の中にあるものが自由』だということを学生に考える機会になってもらいたいと思う」と語った。

 

 新入生の中で大学生活を良いスタートで切りたいと思う人は、寮での生活を選択肢に入れるのも良いのではないだろうか。