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戦後77年のヒロシマからのメッセージ ー心に平和を


 7月14日、生後8か月で広島にて被爆し、被爆体験の語り部として活動されてきた近藤紘子氏を招き、講演会が催された。近藤氏は「戦後77年のヒロシマからのメッセージ ―心に平和を」をテーマに戦争の悲惨さと平和の尊さについて語った。

 

 

 この講演会は国際関係学部専門教育科目である「平和構築論Ⅰ」の授業の一環として企画され、受講生以外にも多くの学生が聴講に訪れた。

 

 

 近藤氏の父親は、原爆で家族を失った孤児や原爆による傷跡や後遺症が残る方々の生活を支援していた。そのような環境下で近藤さんは、「いつか原爆を落とした奴を見つけ出して敵を討ってやる」と考えていたという。

 

 

 その後近藤氏は1955年に米国のテレビ番組に出演した。そこで広島に原爆を投下した爆撃機エノラ・ゲイの副操縦士のロバート・ルイス氏と出会った。

 

 

 ルイス氏は番組で原爆投下後、がれきと化した広島の街を見て「神様、私は何ということをしたのでしょう」と後悔の念を抱いていたことを知った。そしてルイス氏の目から涙が伝っているのを見た近藤氏は、「憎むべきはこの人ではない。真に憎むべきは戦争を起こす心の悪魔だ」と考えるようになったという。

 

 

 また、近藤氏は「様々な講演会をこれまで行ってきたが、話を聴くだけでなく、是非広島に行って自分の足で立ち、現地の空気を感じてもらいたい」と話す。

 

 

 核兵器廃絶に関して近藤氏は「米国の核の傘に守られている日本では核兵器廃止に動くのはなかなか難しい。それでも、唯一の戦争被爆国である日本が核兵器廃止に向けて行動してほしい」と話す。また、次の時代を担うあなたたちにゆだねたいと述べ、90分の講演を終えた。

 

 

 講演会に参加した学生からは、「広島の原爆投下の話は学校の授業などを通じて聞いたが、実体験を直に伺うのはそれと一味違う」や「近藤さんは原爆を投下した操縦士を許したというが、私が当事者なら彼女がしたように許せるのだろうか」との感想が寄せられた。